車社会のクロアチア。クロアチア観光のメインターゲット、夏のリゾート客も、ヨーロッパ各地から車で訪れることが前提です。レンタカーを借りるなど、車の運転ができるとクロアチア旅行の自由度が高まり、かなり快適に旅行することができます!
今回は、よくある質問を中心にクロアチア旅行で車を運転するときに必要な情報をご紹介します。
公共交通機関で行きにくいおすすめみどころも多いので、車の運転ができるとクロアチア旅行の楽しみがより充実します!
こちらの在クロアチア日本大使館の車の運転に関する情報も要点がまとまっていて一読されることをお勧めします。
クロアチアで車を運転するときの基本
- Qクロアチアで車を運転するには国際運転免許証が要りますか?
- A
はい、国際運転免許証で運転できます。国際運転免許証があれば、レンタカーも借りられます。
- Qクロアチアは日本とは逆の左ハンドルですか?
- A
はい、クロアチアはアメリカやフランス、ドイツなどと同じ左ハンドル。日本やイギリスの右ハンドルとは逆です。
クロアチアで車を運転するときの注意点
- Qクロアチアで車を運転する際に注意することはありますか?
- A
クロアチアで車を運転する際に注意する点は主に以下のとおりです。
1.観光見どころの旧市街や中心部は車の進入禁止の歩行者天国のところが多い
2.観光見どころの旧市街や中心部の周辺は一方通行のところが多い
3.運転は荒め、煽ってくるドライバーもいる(イタリアやフランス、アジアや南米?に比べるとまし?)
4.ドゥブロブニクのスルジ山へ行く道路はカーブもきつく、車幅も狭く、慣れていないと大渋滞を起こしかねないので、自分で運転して行かない
5.路上の駐車スペースは有料のところもあり、うっかり無料で駐車すると罰金を取られる(詳しくは下の駐車場参照)
6.ザグレブではトラムに注意する
7.島などは狭い道もある
- Q夏にクロアチアで車を運転する際に注意することはありますか?
- A
夏はクロアチアの観光トップシーズン。ヨーロッパ中から車でリゾート客が押し寄せ、渋滞します。
1.金・土は海行き方面を、日・月は内陸行き方面を避ける
2.モンテネグロやボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビアとの国境は混雑する(スロヴェニアはシェンゲン圏なので、国境管理が原則なくなりました)
3.駐車スペースがなかなか見つからないなどに注意する必要があります。
ガイドゆきこドゥブロヴニクから日帰りでモンテネグロのコトルへレンタカーでいらした方は、2024年7月、帰りに国境で3時間待ちだったそうです。
- Q渋滞予想カレンダーはありますか?
- A
はい、日本のJAFにあたるクロアチア自動車クラブHAKで毎年渋滞予想カレンダーを発表しています(クロアチア語のみ、カレンダーは色で赤→大渋滞、オレンジ→渋滞、黄色→やや渋滞がわかります)。混雑している月は、Srpanj7月、Kolovoz8月、日付のところが赤いのは祝日です。
- Q車上荒らしはありますか?
- A
貴重品やカバンなどを外から見える場所に置きっぱなしにしない、など通常の注意を心がけていれば、車上荒らし被害は、過去20年以上クロアチアに住んでいますが、1件しか聞いたことがありません。
スーツケースが入っているトランクも、車に備え付けの目隠しカバーをかけておけば、被害にあったことは一度もありません。
クロアチアの高速道路
- Qクロアチアの高速道路の支払い方法は?カードは使えますか?
- A
クロアチアの高速道路の料金は、利用区間ごとの都度払いシステムです(注)。
支払方法は、日本と同様に
1.チケットを高速道路ブースで入手して精算するタイプと
2.ETCのように自動で支払うタイプがあり、
高速道路の出入口でそれぞれ異なるレーンを選びます。旅行者の場合は、高速道路の出入口で毎回チケットをもらって精算する1.のシステムになると思います。
支払は現金または各種カードで行います。たまに現金のみのブースもあるので、レーンに入る際に注意します。カードのときはスマホのタッチ決済ができるブースも多いです。
ETCと同様のクロアチアのシステムはENCと呼ばれ
事前にクレジットカードで課金しておくプリペイド方式です(冬には割引システムがあります)。(注)隣国スロヴェニアや近隣のオーストリアは期間ごとに定額のヴィニエット制です。スロヴェニアで車を運転するなら、スロヴェニア政府観光局のサイトがわかりやすく、悪徳業者を避けることができます。
クロアチアで車を運転するための基本情報を提供するクロアチア当局の公式情報は発見できませんでした(苦笑)。スロヴェニアとほぼ同様と考えて大丈夫ですが、こちらのレンタカー会社SIXTのサイトが、ムダな広告もなく、シンプルに基本情報がわかりやすいと思いました。
- Qクロアチアの高速道路の料金はどうやって調べますか?
- A
クロアチアの高速道路の料金は、クロアチア自動車クラブHAKのサイト(クロアチア語)またはアプリで調べることができます。
一例をあげると以下のとおりです。
ザグレブ・スプリット(高速道路の出口はDugo Polje)€26.4
スプリット・ドゥブロヴニク(高速道路の出口はKaramatići)€7.3スプリット・ドゥブロヴニク間は、半分弱がまだ一般道で高速道路ではありません。
- Qクロアチアの高速道路のサービスエリアはきれいですか?注意点やコツは?
- A
クロアチアの高速道路のサービスエリアはきれいです。レストランやショップも悪くないです。
サービスエリアのお手洗いも有料(50セント~€1)のところが増えてきています。
クロアチアの駐車場システム
- Qクロアチアの有料駐車場の利用方法は?
- A
クロアチアのおもな有料駐車場のシステムは
私営の駐車場
公営の駐車場
公営の路上駐車スペースの3とおりがあります。私営および公営の駐車場は、日本の有料駐車場と同様に、入るときにチケットを取って、出る前に機械で精算するものがほとんどです。
公営の路上駐車スペースは、有料路上駐車スペースに駐車をしたあと、決められた料金を事前に支払うシステムです。エリアによって、駐車できる制限時間、有料の時間帯、料金が異なります。
支払方法は
1.近くにある機械で現金またはカードで支払ったのちに、支払い伝票をフロントガラスのところに外から見えるように掲出しておく方法
2.携帯電話のSMSで支払う方法(外国のSIMカードでは利用できません。クロアチアのSIMカードにクレジットを課金しておくことが必要)
3.近くのキオスク(Tisak社またはiNovine社)で支払う方法(伝票掲出不要)
4.何もしないで、チケットをもらい、24時間駐車券を支払う方法(ザグレブのみ?)
の4通りがあります。上記のリンクはすべてザグレブの例ですが、クロアチアの他の地域も同様の運用だと思われます1~2は同じ
3はドゥブロヴニク、スプリット、スタリグラード(フヴァル島)、ザダル、シベニク、プーラ、ロヴィニュなど観光客が多い一部の町のみ
4は試したことがないので、ほかの町では試さないほうがよいですザグレブ、スプリット、ドゥブロヴニクなど町ごとに別々の組織が管理運営しています。
初期設定はちょっと大変ですが、上記2の携帯電話のSMSで支払う方法は、使いこなせると一番便利です。
1.クロアチア通信業者発行の物理SIMを携帯に設定し
2.クレジットを課金して(←通信業者にmParkingで使えるかご確認くださいね!)
3.駐車スペースごとの送付先番号に、ナンバープレート番号をSMSで送るだけ。
すぐに何時まで有効かの通知が来るとともに(←これ重要!300回に1回くらいシステム不良あり)
有効時間が切れる少し前に携帯に通知が来ます。
携帯のクレジットからは、駐車料金のほか、SMS送信料金が差し引かれます。HAKアプリのmParking機能を使うとさらに便利で
いちいち
1.駐車したスペースが支払が必要な場所と時間帯か
2.いくら支払うべきか
3.何番にSMSを送るべきか
などを調べなくてよく
GPSで自動的に登録しておいたナンバープレート番号を自動で送る設定をしてくれ
駐車料金の失効通知や延長もスマホでできるので、路上駐車スペースを多用する場合はすごく便利です。本サイトの情報には、細心の注意を払っていますが、変更や誤認もありえます。本サイトの情報を利用して生じた損失や不都合などについての責任は一切負いかねます。ご自身の判断と責任でご利用ください。
- Q無料の駐車スペースに駐車するときの注意点は?
- A
無料の駐車スペースに駐車するときの注意点は
・障碍者専用スペースには停めない
・住宅地など路肩に停まるときは、歩行者通路を1メートル以上残す
・上記の1メートル以内駐車を含め、違法スペースに駐車するとレッカーされる可能性もあるです。レッカーされると罰金やレッカー代も高額、しかもレッカー先まで取りに行く手間暇がばかにならないので、注意しましょう。
また、すぐに罰金チケットを切られなくても、防犯カメラでモニターされて、後日チケットが送られてくることがあるので(我が家の経験💦)違法スペースへの駐車は避けましょう。
クロアチアでガソリン給油
- Qガソリン料金は?
- A
ガソリンの料金は高めです。詳しくはこちらのHAKのサイト(クロアチア語のみ、HAKアプリは英語あり)でご覧いただけます。
- Qガソリンスタンドの給油はセルフサービスですか?
- A
はい、セルフサービスの給油所が多いです。給油後、お店に入って、給油ポンプの番号を伝えて、支払います。
クロアチアのアドリア海の島へ車で行く
- Qアドリア海の島へ車で行くときの注意点は?
- A
夏場はフェリー乗り場に長蛇の列ができます。乗り切れない場合もあるので、時期や航路によって、30分前から2時間前には順番待ちレーンに駐車しておくことをお勧めします。
またスプリットの港は、3車線あり、交通量も多く、狙ったレーンに入れないと、一方通行のため、再度大回りをして再チャレンジを試みることになります。周りのサインに注意を払いながら、慎重に進みましょう。夏の観光シーズンは渋滞に巻き込まれる場合も多いので、特に注意が必要です。
フェリー料金は車両一台に大人一人料金も含まれています。ヤドロリニア社のアプリで購入すると、わざわざ窓口まで買いに行く手間が省けて便利です。
- Q島に行くカーフェリーは事前予約できますか?
- A
スプリット発スタリグラード(フヴァル島)行きやヴェラルカ(コルチュラ島)行き一部のフェリー路線は車も予約できます。夏は60分前までには行くことが推奨されています。
- Q島へ行くカーフェリーは9月上旬でも利用できますか?
- A
はい、9月上旬ならまったく問題ありません。
ヤドロリニア社のカーフェリーは、冬期は本数は減りますが、島民の生活に必要なため、一年中運航しています。
- Q車線が多いスプリット港で、一発でフェリーに乗船するレーンにたどり着く方法を教えてください
- A
今回は、フヴァル島のスタリグラードStari Gradへ行くフェリー乗り場を例にご案内します。
ほかの島の町に行くときもイメージは同じです。
まず、下はスプリット港の公式マップです。カーフェリーは16~25番乗り場から乗ることがほとんどです。
クロアチアで車を運転するときの便利情報・豆知識
- Qレンタカーはオートマが借りられますか?
- A
借りられますが、台数がマニュアルに比べると少ないので、早めの予約をお勧めします。
- Qクロアチアで車を運転する際にGoogleマップのナビは信頼できますか?
- A
たまに、最短距離の畑の中や超狭い道を走らされたり、遠回りすることもありますが、基本、一方通行なども把握していて、問題なく目的地にたどり着くことができます。
到着時間予想も、渋滞情報などを把握し、かなり正確だと感じています。
- Qクロアチアで車を運転する際に便利なアプリはなんですか?
- A
道路のナビゲーションにはGoogle Mapsが便利です。
日本のJAFにあたるクロアチア自動車クラブHAKのアプリを入れておくと
・ガソリン料金
・近くのガソリンスタンドの場所と料金
・高速道路料金
を調べることができます。Živim u Hrvatskoj(クロアチア在住)のオプションをオンに設定して、クロアチアのSIMカードに課金しておくと、路上駐車スペースをGPSで感知して、手軽に支払えるmParkingの機能も使えるようになります。
- Qワイン1杯なら飲んで運転してもよいですか?
- A
アルコール分解能力が高い人が多い印象があるクロアチアでは、24歳以下やプロのドライバーを除き、一般のドライバーは血中アルコール濃度が0.5mg/mlまでなら酒気帯び運転が法的に許容されています。
こちらのアサヒビールのサイトによると、純アルコール20g(ビール中びん1本、日本酒1合、ウイスキーダブル1杯)を飲んだときの血中アルコール濃度は、0.2mg/mL(0.02%)~0.4mg/mL(0.04%)。
お酒に強い人なら少しは飲んでもクロアチアの法律的には大丈夫ですが、せっかくの旅行をだいなしにしないためにも、不要な飲酒運転は極力避けるべきでしょう。
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