この記事では、クロアチア旅行のベストシーズンと日程選びの注意点について、クロアチア旅行のプロが解説します。

1.日本ではまだあまり知られていないクロアチア特有の事情がわかる!
2.自分の好みに応じたクロアチア旅行のベストシーズンを選べる!
3.旅先で途方にくれるリスクを減らせる!
計画を立てる際に知っていると便利な情報も満載!
クロアチア旅行のベストシーズンと気候
クロアチア旅行のベストシーズンは、クロアチア旅行に何を求めるかによりますが、一般的には、4月中旬-6月、9月中旬から10月下旬がおすすめです。
特に5-6月は日も長いので一日をめいっぱい楽しむことができます。6月・9月・10月は交通機関の便も増えて移動も便利になります。なかでも、6月前半と9月後半が、暖かく気候もよく、暑すぎることもなく、7‐8月のトップシーズンを避けることができて特におすすめです。

ゴールデンウィークやシルバーウィークも、国際線フライト料金は高いですが、クロアチア観光にはとてもおすすめの時期です。
春・秋のクロアチア
4月から5月のクロアチアは春の花が咲き乱れる美しい季節。10月中旬から11月上旬は、内陸部では紅葉が美しい季節です。
春と秋は、一日のうちで晴れたり曇ったり雨がぱらついたりと天気が不安定なことも多いです。ただ、日本の梅雨と違って、一日中しとしと雨が降ることは少なく、降っても短時間なことが多いです。
またここ数年は、異常気象で、季節外れの暑さや寒さがジェットコースターのように変化するときもあります。
夏のクロアチア
5-9月は各地でイベントも多く、特に週末のザグレブでは、民俗衣装の一団に偶然遭遇する可能性がぐっと高まります。

クロアチアの学校は、6月15日前後から9月初旬まで夏休み。海辺への大移動が徐々に始まり、アドリア海沿岸エリアは賑わいます。
観光トップシーズンの7‐9月中旬は、華やかなクロアチアの観光トップシーズン。ヨーロッパ中からアドリア海沿岸での夏のリゾートに人が押し寄せます。この時期は各種イベントも多く、華やかでにぎわい、雨が降ることも少なく、公共交通機関の便や日帰りツアーなども多く便利です。一方、観光地は混雑、道路も渋滞するうえ、暑さも厳しく、ホテル料金も高騰します。

特に、7月中旬から8月中旬の1か月は、クロアチア観光のトップピークシーズンなので、覚悟が必要です。

夏はアドリア海沿岸部はほとんど雨は降りません。夏場の最高気温は、内陸部、沿岸部ともに37度近くなるときもありますが、合計しても1週間程度です(←ここ数年の異常気象で増えてきています)。空気が乾燥しているので、屋内や日陰に入ると、ぐっと過ごしやすい一方、日差しはとても強いので、日焼け対策やサングラスがかかせません。
朝は5時くらいから明るく、夜も21時すぎまで明るいので、一日を有効に使えます。内陸部では、朝晩は意外に冷え込むこともあります。

冬のクロアチア
観光客が少なくてのんびりでき、地元の人との交流が楽しめる11~3月は、夏の華やかさを期待せず、冬の特徴の心づもりがあれば、晴れると最高です。ホテル料金も夏に比べるとぐっと下がり、コスパがよいです。
ただし、雨の確率は夏より増えますし、日も短く寒いです。夕方4時半ころから暗くなり、朝7時過ぎまで暗いです。イベントもほとんどなく、アドリア海の海の色や街並みも夏と比べると太陽の日差しが異なるので彩度は若干低めです。
公共交通機関や日帰りツアーの便は激減するほか、スプリットやリエカなど一部を除くアドリア海沿岸部では、観光客向けの多くのレストランやホテル、ショップは休業のところも多く、閑散期でがらんとしています。観光施設も営業時間が短いです。
特に、アドリア海の島は天候不順で船の便が運休になる場合もあるので、冬の島は、地元の暮らしを楽しむなどまったく別の魅力を求める人におすすめです。
12月は、ザグレブをはじめ、各地でクリスマス市がたち、屋外スケートリンクなどヨーロッパらしい雰囲気たっぷりです。

👓観光ベストシーズン
🍴おすすめのレストラン
🏬コスパのよいホテル
🚌失敗しない地図付き交通情報やリンク
📷見どころのコツやヒント
❓各地のよくある質問FAQなど
💡クロアチア個人旅行にかかせない在住日本人ツアーガイドの口コミ情報はこちら(鋭意準備中です💦)
![]() クロアチア Croatia | ![]() ドゥブロヴニク Dubrovnik | ![]() フヴァル島 Hvar |
![]() ザグレブ Zagreb | ![]() プリトヴィツェ国立公園 Plitvice Lakes | ![]() イストラ半島 Istra |
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![]() スロヴェニア Slovenia | ![]() モンテネグロ Montenegro | ![]() ボスニア&ヘルツェゴビナ Bosnia & Herzegovina |
クロアチア旅行の計画をたてるときの注意点
7・8月の道路移動のコツ
クロアチアは、実はヨーロッパでは、旧ユーゴの時代から夏の観光立国。夏のバカンスを海辺で過ごすリゾート客がヨーロッパ中からこぞってやってきます。
2-4週間の夏のバカンスが暮らしの一部となっているヨーロッパ、食糧をはじめ荷物を満載した自家用車が数日かけてアドリア海の海辺に押し寄せます。

クロアチア人も海辺に別荘を持っている家庭が多く、子供や年金生活のおじいちゃんおばあちゃんは、夏中ずっと海辺で過ごすのが一般的です。会社勤めの大人は、2-3週間のバカンスはもちろん週末ごとに海辺に通う人も珍しくありません。
このため、7・8月は金曜日(特に午後)は海辺に向かう方面、日曜日は海辺から帰る方面が渋滞、土曜日はいずれの方向も車で渋滞する光景がよくみられます。長距離バスも渋滞に巻き込まれて遅延します。レンタカーの場合も要注意です。

特に、7月中旬から8月中旬にかけては、夏のリゾートのピークなので、この期間の週末は特にご注意ください!国境越えも同じです。海行き、またはUターンラッシュに注意しましょう。
日本のJAFに相当するクロアチア自動車クラブHAKでは、毎年渋滞予測カレンダーを発表しています。最新版はHAKのサイトをご参照ください。

知らないと困る!トップシーズンの旅行テクニック
週末の道路だけでなく、7・8月、特にピークの7月下旬から8月中旬にかけては、クロアチアのトップ観光シーズン。ホテル料金は高騰、飛行機や長距離バス、フェリーのチケットは売り切れる場合もあります。日程が決まったら、ホテル予約やチケット購入は早めにオンラインでするのがおすすめです!
海辺だけでなく、プリトヴィツェ湖群国立公園も混雑します。公園内の船や電気バスなどに乗るのに大行列になる場合もあります。
入園チケットも売り切れる場合があるので、日程が確定したら、できるだけ早く購入するのがおすすめです。

人気のドゥブロヴニクとスプリットは、大型クルーズ船が乗り入れます。クルーズ客が訪れる9‐15時頃は、観光施設やお店は特に混雑します。朝早くや夕方以降の暑さもマシで過ごしやすい時間帯が混雑も緩和します。観光施設は午後5時や6時に閉まるところもありますが、夜は9時すぎまで明るく、お店も開いているので、その時間帯を狙うのもおすすめです。
夏は観光各地ではスリの被害も多発しています。どうぞご注意ください!
事前に知っておいたほうがよいイベント
クロアチア旅行の計画を立てる際に、注意したほうがよいイベントがあります。
一番要注意なのは、音楽イベント、ウルトラです。ヨーロッパを代表するエレクトロニック音楽の巨大イベント、ウルトラが開催される3日間には、20代と30代を中心に、約140か国から16万人がスプリットを訪れます。
7月第2の週末前後に開催されるウルトラ期間中には、宿泊料金も高騰するため、イベント参加者以外はスプリット滞在は避けたほうがよいでしょう。
そのほかでは、ツールドクロアチアとザグレブマラソンなどです。交通規制が入るので、一部交通機関に影響がでます。
一方、夏場は知っていると楽しいさまざまなイベントが各地で行われます。
ザグレブでは、5-9月の土日にザグレブタイムマシンというイベントが催されます。衛兵交代イベントや、コスチュームを来た歴史上のキャラクターと気軽に写真撮影をすることができ、楽しいです。民族衣装を着た一団に会えたり、屋外コンサートを楽しんだりできます。

衛兵交代イベントはルートが2021年からルートが変更になっています!
また開催も日曜日ではなく、土曜日に変更!詳しくはザグレブ観光局公式サイトをご覧ください。
スプリットでは夏の毎日正午にペリスティルでディオクレティアヌス皇帝のイベントをやっています。
ドゥブロヴニクサマーフェステバルでは、ドゥブロヴニク旧市街でコンサートやお芝居などのイベントが行われます。
クロアチアのイベントについては、別記事をご用意予定です🙇🏻♀️
冬の海辺と夏の内陸部
スプリットなどを除き、アドリア海沿岸の街は、華やかな夏の観光シーズンが終わって冬になると、閑散とします。静かで落ち着いた雰囲気が楽しめるのかと思いきや、お客さんが来ないので、ホテルやレストラン、お店も閉まり、寂しい雰囲気になります。

ドゥブロヴニクはほかの街に比べるとまだ観光シーズンは長いですが、それでも1‐2月は休業するところが多いです。フライトや長距離バス、船の便数もぐっと減って、観光旅行には不便になります。
一方、ザグレブや内陸部の街では、夏が閑散とします。夏のバカンスで海辺に民族大移動するためです。困るほどではないのですが、お目当てのお店やレストランが2週間程度夏休みに入ったり、営業時間が短縮されるところもあります。

ザグレブでは閑散とする夏にトラム線路のメンテが入り、トラム路線が変更になることが多いので、要注意です!
【ワンポイント!クロアチア語】
Ne radi ( ne radimo) 休業
godišni odmor 年次休暇
blagdan 祝日、subota土曜日、nedjelja日曜日
radno vrijeme 営業時間
クロアチアの祝日
クロアチアの国民の祝日は1年に14日あります。祝日は、特に内陸部では、お店が閉まったり交通機関が減便するので注意が必要です。
祝日のなかでも特に、クリスマスやイースター(復活祭)は、キリスト教関係の重要な祝日。家族が集まり、一緒に食事をしたりする大切な日です。この日は、昭和の頃の日本の元旦のような感じで、観光客相手のお土産物屋さんやごく一部のレストランを除き、クロアチア全土でほとんどのレストランやお店が休業します。

以前、日本からクリスマスイヴの午後にクロアチアにご到着になれられたお客様がいらしたのですが、ホテルのレストランくらいしか食事ができるところがなくて、本当に困りました。
クロアチアの祝日はごらんの通りです。赤字は移動祝日で、毎年日付が変わります。なお、法改正があり、2020年から、6月25日の代わりに、5月30日が建国記念日の祝日に、10月8日独立記念日の代わりに、11月18日が独立戦争犠牲者追悼祈念日の祝日となっています!

ちなみに、クロアチアの祝日は日本と違って振替休日にはなりません。普通の土曜日や日曜日だと思っていても、内陸部では、祝日でいつもより店が休みになっていたりして、困ることがたまにあります。
お土産など買物dayの選び方
24時間オープンのコンビニなどが便利な日本やアメリカと違って、クロアチアでは、基本、夜間はお店が閉まり、水や軽食なども買えなくなります。
観光客相手のお土産物屋さんは、観光シーズンは祝日も含めて毎日、時間も朝早くから夜遅くまで開いていることが多いですが、スーパーなど普通のお店で、お土産を買う予定なら、平日及び土曜日の午前中に充てましょう。
特に、ドゥブロヴニクのお土産に人気コスメ、マラブラチャ薬局は、土曜日午後から日曜・祝日が休みです。実店舗以外の提携ショップもオンラインショップもないので、マラブラチャコスメを絶対買いたいなら、ドゥブロヴニクの買い物時間は要注意です。

近年大人気で長蛇の列になるときもありますので、朝一がおすすめです!

ザグレブの博物館や美術館は、月曜休館のところが多いです。ミュージアムがおめあての場合は、観光の計画をたてるときには、ご注意ください。
各地の観光施設の休みはバラバラです。
👓観光ベストシーズン
🍴おすすめのレストラン
🏬コスパのよいホテル
🚌失敗しない地図付き交通情報やリンク
📷見どころのコツやヒント
❓各地のよくある質問FAQなど
💡クロアチア個人旅行にかかせない在住日本人ツアーガイドの口コミ情報はこちら(鋭意準備中です💦)
![]() クロアチア Croatia | ![]() ドゥブロヴニク Dubrovnik | ![]() フヴァル島 Hvar |
![]() ザグレブ Zagreb | ![]() プリトヴィツェ国立公園 Plitvice Lakes | ![]() イストラ半島 Istra |
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知って安心!日程関係の豆知識
時間がずれる!サマータイム
クロアチアでは、ほかの欧米諸国と同様に、サマータイム制が導入されています。3月と10月最後の日曜日に、夏時間の関係で、時計が1時間ずれるので、移動の予定をいれる場合は、特に要注意です!

ただ、スマホやパソコンは自動調整してくれ、目覚ましは、調整後の正しい時刻で起こしてくれるので、あまり心配する必要はありません。
GPS設定や時刻の自動調整機能がオフになっている場合にどうなるかは、調べてもわかりませんでしたので、ご注意ください!
具体的には、3月最後の日曜日深夜から夏時間が始まり、この日は1時間損する計算になります
(日本との時差は7時間に)。例えば、8時のバスに乗ろうと思って、自動調整機能のない腕時計で8時にバス停に行っても、夏時間調整後の時刻は9時なので、バスはもう出発したあと!ということになります。暗くなるのは一気に7時半頃となり、日が長くなって得した気分です。

逆に、10月最後の日曜日深夜から冬時間が始まり、この日は1時間得する計算。日本との時差は8時間に戻ります。この影響で暗くなるのが一気に5時頃となり、日が短くなって暗く寒いヨーロッパの冬の到来を感じさせます。
この夏時間制度、現在廃止の議論がEUレベルで行われているので、将来的にはなくなる可能性もあります。←廃止議論はなくなったかも?
クロアチアのお店の営業時間とSOSの24時間営業店
通常の平日の場合、お店にもよりますが、営業時間は一般的に以下の通りです。
- 一般のお店の営業時間は、朝は8時または9時から、20時か21時まで
- レストランは、11-24時
- カフェは7-24時
- パン屋さんやキオスクは、6-22時
ヨーロッパの他の国に比べると悪くないのですが、それでも海辺の観光地を除き、一般のショップは、土曜日は13時から15時の間に閉店、日曜日は完全休業のところがほとんどです。
ザグレブは、日曜日は、カフェは開いていますが、レストランは休業が多いです。またパン屋さんも日曜は午前中だけ営業が多いです。
海辺のお店は、13時から17時までシエスタの休憩時間で閉まる店もあります。

内陸部では、鉄道中央駅やバスターミナルのキオスクやパン屋、併設のスーパーマーケット、幹線道路沿いのガソリンスタンドは、24時間も含め、一般店舗より営業時間が長い場合が多いです。
緊急で何か必要な場合、24時間開いているガソリンスタンドは、ちょっとしたコンビニのような品揃えで、知っておくとすごく便利です。24時間営業のガソリンスタンドのリンクはこちらです。INAガソリンスタンドサイトで、Filter→Non stopをクリックすると、24時間営業店が選べます。

INAは旧国営ガソリンスタンドだったので、他社に比べ、街中の便利な立地にもあるので便利です。大きな幹線道路沿いには他社の24時間オープン店もあります。

なかでもこちらのfresh cornerが入っていると、サンドイッチなども買えます。fresh cornerサイトではlokacijeをクリックすると地図で選べます。
失敗しない個人旅行には、最新のガイドブックは必携です!
2025年2月現在、祥の調べた範囲では、唯一
「地球の歩き方クロアチア・スロヴェニア2024~2025」だけが
コロナ後改訂版(2023年11月発売、取材時期同年3~6月)が出ています。
アマゾンで買う 楽天で買う
変更が多いクロアチア、お店やみどころ情報などもどんどん変わるのが悩みの種です(涙)。
出版後の変更情報は、公式サイトの「更新・訂正情報」から確認することができます。
公共交通機関情報は、誌面が許す範囲で調べ方が記載されています
(重複する情報は一か所にまとめて書いてあるのでわかりにくいときもありますが
たいてい本誌内のどこかに書いてあります)。
(おまけ)過去の天気データの調べ方
旅行を計画されている時期の過去の気温や雨について、すごくよくご質問をお受けします。
気になる過去の天気データの調べ方ですが、私が知っているなかでは気温については、www.wunderground.com歴史データサイトが便利です。
観測地点は限られていて、ドゥブロヴニクはありませんが、過去の毎月の最高気温と最低気温のリアルデータを、20年以上調べることができます。

雨については、クロアチア気象庁のサイトが便利です。グラフがたくさんあってわかりにくいのですが、上から2段目右側のグラフが、選択した年と月のその町の降水記録を示しているので、気になる街と月を選んで、過去数年分見ると、雨の傾向を知ることができます。

クロアチア旅行のベストシーズンと日程選びの注意点は、いかがでしたでしょうか?
アクシデントも旅行の醍醐味ですが、ちょっとしたコツを知っておくと「困った!」を回避することができます。
皆様がクロアチアをより快適にご旅行していただけるといいなと心より願っています。
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